ChatGPTを建設業で使う方法──議事録作成・報告書・工程表作成の時短術
「建設業にAIなんて関係ない」と思っていませんか?
実は、現場でこそ活きるのがChatGPTのようなAIツールです。日々の書類作成や情報整理に追われる建設現場の中で、ちょっとした時短や効率化が、大きな差になります。
この記事では、現場を知る立場から、建設業でChatGPTをどのように活用できるのか、具体的にご紹介します。
1. 議事録の自動作成──打ち合わせ後の時短に
現場打ち合わせのあと、手書きのメモや録音をもとに議事録を作成するのは、意外と時間と手間がかかる作業です。
そこで活躍するのがChatGPT。会話内容をメモ形式で箇条書きして入力すれば、文章として整った議事録に自動変換してくれます。
・日付:6月10日 現場定例打ち合わせ
・参加者:元請、電気業者、設備業者、監督
・内容:
- 照明器具納期の確認(7/1納品予定)
- 仮設トイレ位置を駐車スペースに変更
- 次回打ち合わせは6/17(月)9時〜現場事務所
↑これをそのまま貼ると、ChatGPTが「読みやすい議事録」に整えてくれます。
2. 報告書・作業日誌のひな形作成に
工事報告書や作業日誌も、ChatGPTが得意とする分野です。要点を箇条書きして入力すれば、フォーマットに沿った文書として整えてくれます。
・日付:2025年6月12日(木)
・作業内容:外壁高圧洗浄、防水プライマー塗布
・天候:晴れ
・問題点:特になし
↑これを渡すと、ChatGPTが以下のような報告書を作成してくれます:
2025年6月12日(木)、外壁全面の高圧洗浄を実施。乾燥確認後、防水プライマーを下塗りとして塗布。天候は晴れで作業は順調に進行し、特段の問題は確認されなかった。
3. 工程表の草案作成に──「仮の日程」出しもスムーズに
工程表のたたき台を作るときにもChatGPTは便利です。
たとえば「外壁改修工事で、梅雨前に防水まで終わらせたい」という条件で相談すれば、合理的な作業順とスケジュール案を出してくれます。
「外壁塗装工事(足場→洗浄→下地補修→塗装3工程→検査)の工程表を、7月中に完了させるスケジュールで組んでください」
↑こう依頼すれば、工期の目安と各工程の期間配分を提案してくれます。
4. その他の活用──メール返信・注意喚起の文面作成にも
以下のような文書も、ChatGPTを使えばスムーズに作成できます:
- 施主や元請へのメール返信文
- 近隣向けの工事案内文
- 安全掲示板用の注意喚起文(熱中症対策や騒音注意など)
堅苦しすぎず、失礼にならない「ちょうどいい」文面を作るのが苦手な人にとって、かなりの助けになります。
5. ChatGPT活用時の注意点
- 個人情報や現場の機密は書かない(公開はされないが、内部的な学習に利用される可能性あり)
- 最終チェックは必須(事実と異なる情報が出力されることがある)
- 専門用語や現場独自の事情は丁寧に説明(省略すると誤解された出力になることがある)
まとめ:ChatGPTは「現場の書類係」になる
現場で一番時間を取られるのは、意外と「書類作成」や「報告のための文章」だったりします。
ChatGPTは、そうした煩雑な事務作業を減らす強力なツール。議事録、報告書、工程表、注意書き、メール文面──書くのが面倒なものほど、AIに任せればスピードも精度もアップします。
今後、建設業でもAIの活用が当たり前になる日が来るかもしれません。その第一歩として、ChatGPTを「書類の時短ツール」として使ってみてはいかがでしょうか。